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TMO 会社設立の背景と目的/ 会社概要/ 組織構成/ 輪島市中心市街地活性化基本計画/ 輪島TMO構想


1.輪島TMO構想の目的、位置付け
(1)輪島TMO構想の目的
 中心市街地空洞化の危機意識が高まる中、輪島市においては平成11年度に「輪島市中心市街地活性化基本計画」(以降「基本計画」と記載)の策定を行った。「基本計画」は平成10年7月に施行された「中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律(略称:中心市街地活性化法)」に基づくものであり、輪島市を中心に、学識経験者、市民の代表者、商店街代表者、行政関係者からなる「輪島市中心市街地活性化基本計画策定委員会」および「輪島市中心市街地活性化基本計画策定ワーキング」を設置し、協議を重ね策定したものである。
 「基本計画」は輪島市全体及び中心商店街の現況、市民向け意向調査、商業者向け意向調査等をベースに、中心市街地の位置・区域の設定、中心市街地活性化の基本理念・方向性、中心市街地活性化の事業、事業推進体制及びスケジュールについて検討結果を示している。基本理念は「輪風のふれあいに出会えるまち〜輪島弁のまちなか交流が渦巻く中心市街地を目指して〜」であり、理念と方向性に基づき、市街地整備改善事業と商業等活性化事業の設定を行った。
 「輪島TMO構想」は、「基本計画」の内容をふまえ、輪島市においてTMOを核とする中心市街地活性化を実施する出発点であり、主に民間が主体となって取組む事業の具体化を図り、効果的かつ円滑に推進実施できるようにすることを目的とする。
 「輪島TMO構想」の策定にあたっては、商工団体代表者、各種団体代表者、商店街代表者、行政関係者からなる「輪島TMO構想策定委員会」を設置し総合的な協議を行うとともに、学識経験者、商工団体代表者、各種団体代表者、商店街代表者、行政関係者が中心となる「輪島TMO構想策定ワーキング」を設置し、プロジェクト毎の関係者も交えながら各事業の具体的な構想の検討を行ったものである。

●輪島TMO構想策定委員会委員長       清水 敦(輪島商工会議所会頭)
●輪島TMO構想策定ワーキング委員長    中浦 政克(輪島市まちなか商店街協議会理事長)     


(2)輪島TMO構想の位置付け
中心市街地活性化法の制度をふまえ、「基本計画」、「輪島TMO構想」、さらに今後策定する「TMO計画」の関係について整理を行う。
中心市街地活性化基本計画
市町村が次の点を定める。
(1)中心市街地活性化の目標の明確化
(2)中心市街地の位置・区域
(3)市街地の整備改善のための事業
(4)商業等の活性化のための事業
(5)一体的な推進方法
輪島市中心市街地活性化基本計画
(平成12年3月、輪島市策定)
輪風のふれあいに出会えるまち
〜輪島弁のまちなか交流が渦巻く中心市街地を目指して〜

方向−1 訪ねてみたくなる商店街づくり
方向−2 歩いてみたくなる環境づくり
方向−3 市民が集う生活空間づくり

市街地整備改善事業・商業等活性化事業の一体的推進
中小小売商業高度化事業構想
(TMO構想)
基本計画において、中小小売商業高度化事業を実施する旨を記載した場合には、TMOになろうとする者がTMO構想を作成。
輪島中小小売商業高度化事業構想
(輪島TMO構想)
(1)TMOになろうとする者の名称
(2)実施事業(中小小売商業高度化事業)の概要
  @当該事業の種類(内容、種別など)
  A実施予定者
  B概ねの位置または区域
  Cおおよその実施時期
  Dこの事業を実施することにより見込まれる効果
  ※その他関連する事項(TMOが行う事業)

・TMO構想の認定については市町村が行い、構想が認定された時点で、提出した者がTMO(特定構想推進事業者)として認められる。
※新たな商店街整備の事業が計画された場合や、想定していた事業の一部が実施できなくなってしまうような場合、変更が可能である。
中小小売商業高度化事業計画
(TMO計画)
TMO構想に記載された事業を実施する場合に各事業毎に作成。
事業実施の際にTMO計画の策定
(1)TMOまたはTMO以外の事業者の概要
(2)事業の目標
(3)事業の内容
(4)事業の実施時期
(5)事業を実施するために必要な資金およびその調達方法
(6)事業の効果
・輪島市に提出し、経済産業大臣の認定を受ける。


(3)検討スケジュール
輪島TMO構想策定に際して次のようなスケジュールで検討を行った。


2.輪島TMO構想のコンセプト
(1)輪島TMOの目標と事業体系
輪風のふれあいに出会えるまち
〜輪島弁のまちなか交流が渦巻く中心市街地を目指して〜
方向1 訪ねてみたくなる商店街づくり
方向2 歩いてみたくなく環境づくり
方向3 市民が集う生活空間づくり
輪島TMOの目標
1. 輪島を訪れてよかったなあと満足する来訪者(観光客)を増やす
2. 中心市街地で生活・買物することによる市民の満足度を高める
来訪者の回遊性と交流施設・駐車場計画
(1)交流施設の整備・運営
事業1 輪島駅再生プロジェクト
事業2 工房長屋
事業3 防災市民朝市公園
事業4 石川県奥能登総合事務所跡地整備
(2)駐車場の配置・管理
事業5 中心市街地における駐車場の運用
(3)まちなか観光のための魅力づくり
事業6 来訪者に魅力あるお店の創出
   (輪風の店づくり)
事業7 輪島温泉郷のまちづくり
事業8 まちなかマップの作成
事業9 インターネットによる情報発信
事業10 観光ソムリエによる情報発信・案内
事業11 観光客モニタリングの実施・分析
中心市街地商業魅力アップ計画
(1)市民のための商業空間づくり
事業12 市民ニーズをふまえた新しいサービスの創造
事業13 共同イベントの企画・実施
事業14 市の活用
事業15 商業空間環境整備
事業16 まちなか商店街ファンクラブの設立
(2)商業の実力アップ
事業17 一商店街・一拠点づくりの推進
事業18 空き店舗・テナントミックスの運営
事業19 あきない塾の開催
(3)まちづくり企画・調整事業
事業20 まちづくリコンセンサス形成事業
事業21 まちづくり相談事業
事業22 市民アンケートの実施・分析
事業23 まちづくりニュースの定期的配信


(2)来訪者の回遊性と交流施設・駐車場計画の考え方
「輪島を訪れてよかったなあと満足する来訪者(観光客)を増やす」という輪島TMOの目標を実現するため、来訪者がまちなか観光を楽しむことができる事業を推進する。
来訪者に魅力ある店舗づくりの推進や、まちなかマップの作成、観尭ボランティアの活用により、歩いて回りたくなる環境づくりを進める。
まちなかは「歩行回遊ゾーン」と位置付け、周辺部の駐車場で自動車を駐車し、歩いて回って頂くため、歩行空間の整備、路地の整備、情報提供などを進める。
輪島を訪れる観光客など来訪者の回遊性については、能登空港の完成に伴いより増大が予想される穴水方面からの来訪者、門前方面からの来訪者、珠洲・曽々木方面からの来訪者の大きく3パターンに分けることができるため、観光案内所や観光ボランティアの配置、案内サインの設置も併せ、どこに駐車し、どのように回遊してもらうか検討するとともに、必要に応じた整備を推進する。
@穴水方面より訪れる来訪者の動線について
バスの動線: 観光バス、路線バス、定期観光バスを含め七尾・輪島線を通り輪島駅再生プロジェクトで予定しているバス駐車場にアクセスする。
自動車動線: 七尾・輪島線を通り、健康ふれあい広場駐車場にアクセスする。
歩行動線: バスおよび自動車降車後に、輪島駅再生プロジェクト内の観光案内所を訪れ案内や情報を受けた後、駅前・馬場崎の都市ルネッサンスエリアをスタートしてまちなかを回ってもらう。
必要な整備 @輪島駅再生プロジェクトに伴う大型バス用駐車場
A健康ふれあい広場駐車場の拡大
B輪島駅前交差点付近における駐車場への案内サインの設置
C健康ふれあい広場駐車場から駅までの歩行空間整備
D輪島駅再生プロジェクトに伴う観光案内所の設置
Eコミュニティバス、レンタサイクル、タウンモビリティの配置
A門前方面より訪れる来訪者の動線について
バスの動線 観光バスは国道249号を通り漆器会館横の駐車場にアクセスする。
自動車動線 国道249号から本町宅田線を通り河井浜駐車場ヘアクセスする。
歩行動線 バス降車後、朝市へ向かう。防災市民朝市公園のインフォメーションや工房長屋における案内所にて案内・情報を受けまちなかを回遊してもらう。一般車は河井浜に駐車後、防災市民朝市公園のインフォメーションや工房長屋における案内所にて案内・情報を受けまちなかを回遊してもらう。
必要な整備 @漆器会館周辺における歩行者用の案内サイン整備
A河井浜駐車場へ誘導するための一般車用案内サイン整備
B河井浜駐車場から朝市通り、防災市民朝市公園などへの案内サイン整備
C防災市民朝市公園におけるインフォメーション機能
D工房長屋におけるインフォメーション機能
B珠洲・曽々木方面より訪れる来訪者の動線について
バスの動線: 観光バスは国道249号を通り重蔵の森駐車場にアクセスする。
自動車動線: 国道249号を通り重蔵の森駐車場へ入る。満車の場合は河井浜駐車場ヘアクセスする。
歩行動線: バス、自動車降車後、工房長屋における案内所にて案内・情報を受けまちなかを回遊してもらう。
必要な整備 @重蔵の森駐車場における歩行者用の案内サイン整備
A重蔵の森駐車場へ誘導するための一般車用案内サイン整備
B工房長屋におけるインフォメーション機能

○回遊性向上に関するその他検討事項
1)まちなか観光の魅力向上策の推進
来訪者が訪れて楽しむことができるお店を増やして行くとともに、まちなかマップやインターネットによる情報発信、観光ボランティアの活躍などを推進し、歩いてまわりたくなる環境整備を進める。
温泉の魅力活用についても回遊性向上の一つの策として組み合わせる。
2)観光バスの活用方策について
観光バスで訪れた方にまちなかを多く回遊していただくため、漆器会館横の駐車場で降りたお客さんに、輪島駅の駐車場で乗っていただくなど、降車位置と乗車位置を変える工夫を行う。
3)まちなか案内サインの充実化
まちなかを快適に回遊していただくために、主要交差点に案内サインを設置するとともに、主要駐車場などには市内地図を掲示する。
特に案内所、休憩場所、トイレの位置等をわかりやすくする。
4)一般車駐車場の有料管理
河井浜などの駐車場を有料化し管理するなど、駐車場のマナー向上を図る。
5)コミュニティバス、タウンモビリティの導入
まちなか回遊の補助手段としてコミュニティバスを導入するとともに、主要な拠点にタウンモビリティを整備しまちなか回遊における快適性の向上を図る。


○回遊性向上の概念図
回遊性向上の概念図 拡大地図はこちら


(3)中心市街地商業魅力アップ計画の考え方
「中心市街地で生活・買物することによる市民の満足度を高める」という輪島TMOの目標達成のために、個店レベル、商店街レベル、そして中心市街地全体の商業魅力アップの事業を推進する。
TMOとして、商業魅力アップのために市民ニーズを把握する活動や、まちづくり全体における企画・調整も行う。
個店の魅力アップ
個店自身の魅力アップのための勉強会、新商品づくりなどを行うとともに、ファサード整備等について支援を行う。
 ●商い塾の開催
 ●来訪者に魅力あるお店の創出(輪風の店づくり)
商店街の魅力アップ
各商店街の魅力向上のため、エコステーションや駐車場、ポケットパークの整備を支援するとともに、拠点づくりの推進、空き店舗の活用やテナントミックスを行う。
 ●商業空間環境整備
 ●一商店街・一拠点づくり
 ●空き店舗・テナントミックスの運営
中心市街地の商業魅力アップ
中心市街地全体の商業魅力アップを目指し、FAXネットや給食サービス等、新しいサービスを創造するとともに、共同イベントの実施等を行う。
 ●市民ニーズをふまえた新しいサービスの創造
 ●共同イベントの企画・実施
 ●市の活用
まちづくりのコンセンサス・ニーズ把握
中心部の商業環境に求められるニーズを把握し、改善のアイデアにつなげるとともに、中心市街地のまちづくりにおけるコンセンサスの形成を行う。
 ●まちなか商店街ファンクラブの設立
 ●市民アンケートの実施・分析
 ●まちづくりコンセンサス形成事業
 ●まちづくり相談事業
 ●まちづくりニュースの定期的配信