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輪島塗は、江戸期より全国津々浦々へ行商に出向き、輪島塗を販売すると同時に以前に納めた輪島塗が傷んだ場合は、修理も承り信用を築いてきました。『布着せ本堅地』の丈夫な塗りは、修理し永く使い続けて、更に値打ちを発揮します。

修理工房では、椀の塗り直し、重箱や盆のひび割れの修理、陶磁器の金継ぎなど、続々と修理の注文が寄せられています。
また修理工房では、一般的な漆器に加えて、建物や祭屋台、御輿などの大型の漆加工や文化財に指定される貴重な漆工品の修理に対応するべく、準備を進めております。
既に、青森県より県指定文化財の太刀拵えの修理を承り、建造物の漆加工の引き合い等もきています。

修理のご注文を新たな漆器の需要ととらえ、また丁寧な修理の対応が輪島塗の信用ひいては需要の拡大につながると考え努力してゆきたいと考えています。



お椀の塗替え

@修理前
普段使いの汁椀として、毎朝10年以上使用したお椀です。
丈夫な輪島塗も、永年の使用によって、内側は傷みが積み重なり、塗幕に細かなひび割れ(断紋)が入っています。
しかし、外側はまだ傷みはありません。今回の修理は、内側のみを塗り替えることにします。
A修理途中
まずは、内側のひび割れにたっぷりと漆を吸い込ませてひび割れを固めます。
その後、砥石や研炭をもちいて、平滑に研磨します。
欠けたところは、漆で埋めて元の形に戻すことが可能です。

B修理後
上質の漆を用いて上塗をします。今回は朱とベンガラを調合し明るく落ち着いた朱色に塗り替えました。漆の艶やかな輝きがよみがえりました。
外側も漆を吸い込ませて塗幕の強化を図ります。これで、今後更に10年程度の使用に耐えるでしょう。

修理費は1個あたり3,000円程度です。工期は3ヶ月程度を要します。

適当な修理時期に、修理を行うと費用も少なく、いつまでも永く美しく使い続けることができます。